2011年1月19日水曜日

おじさんたち

ある町の電気屋さんを通りがかって、その勢いもあって部屋を照らす電灯を持ってきてもらいました。天井に凹凸があって取り付けるのが面倒でしたが、電気屋さんがうまいこと付けてくれました。その電気屋さんがおもしろいことをボクらに話してくれました。

「電気屋って他人の家に入っていくのが仕事みたいなもので、お客さんと信頼関係ができたら色々とこちらに頼んできてくれるわけで、小さなことでいえばトイレの電球1個変えるだけとか、、老人の1人暮らしだと足を滑らすことだってあるからね。花を買いにいったこともあるなあ、、オレ花屋じゃ~ないんだけどね、、ヘヘヘ。引越しなんかもやったりするしね、、刑務所に勤務しているお客さんで、あの仕事って1年ごとに引越しでさ、オレだと引越し業者よりも値段は高いのに、ホラ、信頼してくれてるからさ、、だから忙しいんだよ。」

ちょっとだけ蛭子能収顔したおじさんはそう話してくれました。

外が薄暗くなって商店街を歩いてる途中、アンティークの時計がディスプレイされた店に入ってゆくと、奥から「なにかお捜しですか?」とメガネをかけたおじさんが現れました。店内には古いラジオが見えたものですから、ラジオのことを話題にすると色々と話をしてくれました。

「真空管っていうのはすぐに良い音はでないんだ。つけてから20分くらいしたら良い音になる、、うん、、人の体も同じようなとこがあるよね。趣味がこうじてこんな商売をしている、、凝り性だね。どんなことでも長くやってれば見えてくることがあって、それは全部に言えたりもするよね。」

真空管のラジオから流れる古いジャズの音がボクらを夢見心地にしてくれました。


「こないだある場所で紙切りをしていると横からボクに要らぬちゃちゃを入れてくる子供がいたのでボクは面倒くさいから、あっちいけよ!と嫌がりまして、、」とおっちゃん芸人さんに話すと、「チャンキーさん、それはつっこんでくれているんですよ。もったいないと思って、アドリブでかえせばいいんですよ。そのほうが場が盛り上がるじゃないですか」その芸人さんはニコニコと話をしてくれました。

教えてくれる人はいつだって近くにいてくれます。わざわざ教わろうとしなくても、自然と入ってくるのだと思います。

耳と目と心をひらいていれば、、